ペリリュー 楽園のゲルニカ
(武田一義著)全11巻を読了。図書館にあって、前々から気になっていたが「戦争モノ」ということで避けていた作品。
かわいらしい三頭身の絵柄なのだが、リアルな戦場が迫ってくる。想像力を働かせば、「確かにそう考えるよなあ。」ということが多い。例えば、水・食料の確保がいかに重要かはわかっていたが、確保した食料を身内から守らなければならない。敵と戦うために洞穴で生活しているのに、生き延びるために身内が敵となる。死もまた偶然であり、いいことをしたから助かるとか悪いことをしたから助かるとか一切忖度なし・・ということは中学生の頃、空襲にあった先生から聞いたことがあったが、改めて感じた。
仲間内で争うことが多く、平時であればそんなことで争わないのだが、本当に些細なことで争いとなる。「争いを好まない人」というのはたまたま、そういう環境にないだけではないか?と感じる。「人越しなんて、そんな!非道なことはできない。」とは思えない。環境さえ違えば人を殺してしまう自分・・というものが想像される。小杉伍長だったか、生き残るためにいろんなことをするのだが、「俺もそうかもしれないな。」と思ってしまう。
そういえば、伯父の死亡が硫黄島で全滅した日になっていたが、それ以前の戦闘で亡くなったかもしれない、いや戦闘ではなく病死・飢餓・怪我の悪化などで亡くなっていたかもしれないなと感じる。
今日は昨日の段階で「100%雨」だったので休養するつもりで休養。意外にそれほど降らなかったのだが。
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