たまたま
『疲れすぎて眠れぬ夜のために』(内田樹著)と『やめたくてもやめられない 依存症の時代』(片田珠美)を並行して読む。内田氏の本は前に読んだこともあり、「おお、そうだったよな。」と思いながら読む。
さて、この本で両方ともが「外側から規定された『らしさ』の喪失」ということを書いていた。てことは、そういうことに関して、両者とも「現代日本の問題」と捉えているということだろう。
内田氏の本には「らしさ」を失ったことにより、素の自分が現れ、危険な状態となった。「素の自分」はそんな立派なものでなく、それで世の中を渡ることはとても危険なことだ。「らしさ」には身を守る効果もあった(おそらくこんな感じだったか)。書きながら、多分「自分らしさ」の危険性を訴えていた気がする。
片田氏は主にクスリの話しだが、これも後半に「外側から規定された『らしさ』」から解放されることで、今まではその「らしさ」が限界というか、そのせいにできていたのに、すべてが「自己決定」による「自己責任」が強調され、その重圧・重荷から、限界を突破するために「クスリ」に依存する人が増えてきた・・(多分こういう趣旨)。
ステレオタイプの見られ方には反発しかないが、そもそもステレオタイプで見られなければ、剥き出しの「個人」で勝負となる。案外、剥き出しの個人はそれほどのものでないため、やはり分をわきまえていくのだが、この「分をわきまえる」ことが難しい人が増えてきてるってことなのかもしれない。
一昨日も仕事で走れず。昨日は16kmをキロ7分02秒。平均心拍数159。2日走ってなく、天気もよく、このペースだと気持ちよく走れた。今日は31kmをキロ7分40秒。平均心拍数136。
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